久能山東照宮博物館　展示

2009年6月27日（土）〜8月31日（月）
「徳川家康の肖像画」

　戦国乱世を終焉させ「徳川の平和」といわれる泰平の世の礎を築いた徳川家康は、没後、東照大権現として祀られ、今日に至るまで多くの信仰を集めてきた人物として知られております。「神君」となった家康は、江戸時代を通じて、さまざまな描かれ方をしていくことになりました。その意味で「徳川家康の肖像画」をみていくことは、江戸の社会を眺める一つの視点たりえると思われます。 　

　 若い頃病弱であった三代将軍家光は、夢にあらわれた家康公を何度も肖像画に描かせております。今日これらは「霊夢像」として世に知られておりますが、この他にも歴代の将軍や幕臣たちが初代・家康をどのように認識していたのかということは、江戸時代を考えるうえで、興味の尽きない問題です。

　今回の展示では、家康の肖像画を中心に、幼少期に遊んだと伝えられる竹筒など家康ゆかりの作品も公開しております。幕府の基礎を築いた家康が、江戸時代の人々にどのように慕われ、描かれてきたのか、そんな疑問に思いを馳せながら展示を見て頂ければ幸いです。

　　　平成21年6月26日