企画展「徳川将軍の書画」

■展示構成
　　 プロローグ
　　 第１章　歴代将軍の書画
　　 第２章　好まれた画題
　　 第３章　将軍自筆画のゆくえ
　　 エピローグ

「徳川将軍の書画」展開催にあたって

　 この度、歴代の将軍の書画を一堂に会する展覧会を開催することとなり、初代家康公から十五代慶喜公まで、さらに幼少で�ｺ川宗家十六代当主となられた家達公の書等も含めて、皆様に見て頂く機会を持つことが出来、大変嬉しく思います。
　 「字は人を表わす」と言われますが、こうして御歴代の書を並べて展示しますと、皆様、個性豊かな字を伸び伸びと書かれており、拝見しているだけで嬉しくなります。
　 この「伸び伸び」がますます発揮されるのは絵画になります。三代家光公の描かれた鳳凰図などは、見ているだけで微笑ましくなるような絵ですし、皆様なかなかの腕前で、自由闊達に絵を描かれているのは、流石だと思います。また四代家綱公の描かれた鶏の顔は、なんとなく人間の顔風になっていたりして、拝見する度に暖かい気持ちになります。
　 歴史書にみられる将軍としての御事績、その評価などでは解らない夫々の方々の「生きた人間像」を、歴代当主の皆様がしたためられた書・描かれた画によって感じて頂ければ幸いです。

　　　　平成二十六年四月

　　公益財団法人　�ｺ川記念財団　理事長
　　　　　　　　　　　　�ｺ川宗家18代　　　　�ｺ川　恒孝