企画展「徳川将軍家へようこそ」

■展示構成
　　 プロローグ　武家の棟梁　―葵三代―
　　 第１章　将軍のすがた　―徳川の平和―
　　 第２章　大奥のみやび　―篤姫と和宮―
　　 第３章　激動の幕末　―家茂の決意、慶喜の決断―
　　 エピローグ　家名相続　―新たな時代へ―

　関ヶ原の戦いに勝利した徳川家康は征夷大将軍の宣下を受けて、江戸幕府を開きました。家康は将軍職を僅か2年で息子の秀忠に譲り、以後将軍職は世襲されました。徳川将軍家を中心として幕府と諸藩が統治を行なった江戸時代は、戦争のほとんどない世界史上稀有な時代でした。その260余年の歴史が、今日、外国人にも注目される和風・日本風などとよばれる生活様式や美意識に多大な影響を与え、精緻な匠の技や遊び心など、江戸文化の粋を育みました。
　本展では、徳川宗家伝来資料（未公開を含む）を通して、江戸時代265年間にわたり政権を維持した十五代将軍のすがたと、知られざる徳川将軍家についてご紹介いたします。

企画展「徳川将軍家へようこそ」開催にあたって

　 　長く厳しかった戦国の時代に終止符を打ち、日本に平和をもたらした家康公の時代から混迷の幕末までの二百五十年余、日本は世界に類の無い平和の時代を謳歌しました。この平和の時代に日本独自の創意工夫によって、多くの名工が生まれ、その市井の匠たちが作り出した精緻を極めた品々、美術品、美しい衣類などは、将軍家を始めとする各藩の大名家の命により、生み出され育まれましたが、明治以降その多くは外国に流出し、さらに先の戦争による焼失により失われてしまったことは本当に残念な事でした。
　私共徳川家も伝えられてきた品々の多くを戦災で失いましたが、幸運にも残されたものは大切に守られ、公益財団法人�ｺ川記念財団に寄贈することで多くの方々にひろく御覧いただけることとなりました。今日の日本の基盤でもある江戸時代の文化、その素晴らしい技術。二百五十余年の平和を支えた将軍達と、雅やかな女性達の生活を潤した市井の名工たちが作り出した優雅な品々。そして平和の終焉に至る幕末の混乱と決断までを展示することで、多くの方々に「江戸」という素晴らしい時代をご理解頂ければ幸いです。

　　　　平成二十九年八月

　　公益財団法人　�ｺ川記念財団　理事長
　　　　　　　　　　　　�ｺ川宗家18代　　　　�ｺ川　恒孝

＊本展の図録はこちらからお買い求めいただけます。

会　期	平成29年8月11日（金・祝）〜9月24日（日）
会　場	江戸東京博物館　常設展示室内　5階　企画展展示室
開館時間	午前9時30分〜午後5時30分 （土曜日は午後7時半まで／入館は閉館の30分前まで） ※平成29年7月21日（金）〜8月25日（金）の毎週金曜日は21時まで、開館時間を延長します。サマーナイトミュージアム（7/21〜8/25）
休館日	8月21日、28日、9月4日（いずれも月曜日）
常設展観覧料	一般　600円（480円）　大学・専門学校生　480円（380円）　中学生（都外）・高校生・65歳以上　300円（240円）　小学生・中学生（都内）　無料 ※ （　）内は20人以上の団体料金。いずれも消費税込み。 ※ 次の場合は常設展観覧料が無料です。身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方と、その付き添いの方（2名まで）。 ※ 毎月第3水曜日（シルバーデー）は、65歳以上の方は常設展観覧料が無料です。年齢を証明できるものをお持ち下さい。 ※ 毎月第3土曜日と続く日曜日（家族ふれあいの日）に観覧の、18歳未満の子を同伴する都内在住の方2名まで、常設展観覧料が半額になります。 （特別展は対象にならない場合がありますので、あらかじめご確認ください） ※ 特別展の会期中はお得な特別展・常設展共通観覧券もございます。
主催	東京都、東京都江戸東京博物館、公益財団法人�ｺ川記念財団
問い合わせ	電話　03-3626-9974（代）